Windowsで開発環境を構築していると必ず出てくる環境変数。その中でもpathの設定はよく出てきます。プログラムの学習を始めたばかりの人はどうすれば良いのか分からないかもしれません。ここで躓いて先に進めないのはもったいないです。今回は「基本は大事」ということで環境変数について解説します。
環境変数とは
環境変数とは料理の下準備のような物です。プログラムを動かすには事前に必要となる情報があります。それを設定しておくのが環境変数です。
パスタのレシピで「パスタをゆで始めたら、フライパンにオリーブオイルとニンニクのみじん切りを入れて火にかけます。」というのが良く出てきます。ニンニクのみじん切りを用意しておくのが環境変数の設定です。パスタ屋さんで毎回注文が入る度にニンニクのみじん切りを用意していたらとても手間がかかります。しかし、開店前の下準備で用意しておけば注文が入るたびみじん切りを設定する必要がなくなります。
OpenAIのAPIを動かすにはOpenAIから取得したAPI Keyを設定する必要があります。このAPI Keyはプログラムの中で設定することができます。その場合、別のプログラムを書くたびに毎回API Keyを設定するコードを書く必要があります。しかし、環境変数にAPI Keyを設定しておけばプログラムの中でAPI Keyを設定するコードは必要ありません。
下準備で用意したニンニクのみじん切りを使うように、環境変数に設定したAPI Keyを使うことができるからです。
pathとは
環境変数の中でもよく出てくるのがpathの設定です。pathはその名の通り場所を表す環境変数です。pathは道具箱のような物です。プログラムは実行中に外部ライブラリが必要となることがあります。プログラムが外部ライブラリを探しに行く場所がpathです。
DIYをするときにカナヅチは倉庫にあって、ノコギリは物置にあって、ボンドは押し入れにあるとします。家のあるじであるあなたは何がどこにあるか分かるのでいちいち取りに行くことができます。しかし、その家のことをよく知らない友人は道具を見つける事ができません。しかし、カナヅチもノコギリもボンドも道具箱にまとまっていれば友人もDIYすることができます。
PythonのDiagramsライブラリを動かすにはGraphvizが必要です。Diagramsを動かすときにGraphvizを見つけられないと動かすことができません。プログラムは動くときに道具箱であるpathの中を探しに行きます。そこにGraphvizがあればDiagramsを動かすことができます。このようにpathにはプログラムを動かすのに必要な道具が格納されているのです。
クラスパス(CLASSPATH)
Javaをやっているとクラスパスが重要になってきます。これはJava専用の道具箱です。Javaが動くときにはクラスが必要となります。クラスを入れておく専用の道具箱がクラスパスです。ClassNotFoundExceptionが発生する場合はクラスパスの設定が漏れています。クラスパスの設定を確認してみてください。環境変数名はCLASSPATHです。
環境変数の設定方法
環境変数の設定は以下の手順で行います。
さいごに
いかがだったでしょうか? 環境構築では必ず出てくる環境変数について解説しました。何度もやっているうちに自然と覚えていきますが、最初のうちは覚えるまで参考にしてみてください。
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